2016/05/07 23:50

私の扱うスペシャルティーコーヒーの世界は開かれた世界です。 全てオープンです。

国ごとに100点満点で複数の国際審査員により数回のカッピングテストが行われ 点数という客観的な数値に表現されます。 この得点は世界共通であり、取引の際の指標とされます。 即ち取引価格に影響を与えます。

貧しい集落だからとか、人柄がよい家族だからとかの 主観的要素は当然ながら評価されません。

コーヒーは農産物です。 適当な時期に適切な剪定を行い タイミングを見計らい施肥をし 必要な時期に消毒を行い 完熟したコーヒーチェリーのみを収穫します。

ピッカーは完熟した実のみをもぐことを要求されます。 赤紫に完熟した実だけをもがなくてはいけません。 何故なら収穫しパルパーで実をはがし精製して 豆の状態になってしまうと完熟豆か、そうでないかは 外観からは判別できないからです。

ピッカーの労働環境は劣悪且つ過酷です。 珈琲の実を収穫し、腰につけた袋に一杯になるまで どんどんと入れていきます。 これらの環境は標高が少なくとも1,000M以上の場所で 行われています。 このとき、ポンド1ドルでも、同5ドルのコーヒーでも 彼らに掛る負担は変わりません。 高品質なコ-ヒー豆(スペシャルティーコーヒー)は より少ない負担で高収益をもたらします。 コンビニの100円コーヒーなどは明らかに 彼らの生活や労働環境を劣化させます。 これは火を見るより明らかです。

素晴らしい要素を持ったスペシャルティーコーヒーは 全生産量の5~7%に過ぎません。 え!でもそれって20杯に一杯がスペシャルティーって ことですよね・・。

皆さん、20杯に一杯はこんな努力の詰まった スペシャルティーコーヒーを飲んでおられますか?

世界的に見て明らかに可処分所得の余裕のある日本では スペシャルティーコーヒーを消費する余裕のある国と考えます。

低開発国に思いを致されている皆様にこのような 本当に美味しいコーヒーを是非飲んで頂きたいです。